コメントでとある指摘があったので本日はいささか小難しい日本語の話を。
(そのコメントは稚拙なワードで煽ってきたので速攻でブロックしてやりました)
よく私の食レポで「香り」と表現したりしているがこれはただ単に食べ物から発する匂いの事のみを指してるわけではない。
食べ物を咀嚼して唾液と混ざることによって内側から鼻腔に上がってくる「香り」の事を言っている。
例えば豆腐だって匂いの「香り」よりも、咀嚼して上がってくる香りを「香り」と表現したりする。
それはどちらも「香り」という表現になってしまうのでこれを「風味」と言い変えたりもする。
大豆の「香り」がする。
大豆の「風味」がする。
これらはほぼ同じ意味合いである。
「におい」についてはどうだろう。
メロンの「香り」がする。
メロンの「匂い」がする。
これらもほぼ同じ意味だ。
だけども
メロンの「臭い」がする。
この「臭い」は「悪臭」だとか「犯罪の臭いがする」などマイナスの意味合いが含まれるのでメロンに関してはこんな表現は普通しない。
逆に「匂い」や「香り」はプラスの意味合いで使われることが多い。
特に「香り」は品さえ漂う。
これって凄くない?
同じ日本語で同じ様な意味なのにポジティブかネガティブな意味合いが含まれているなんて。
外国人が日本語を巧みに操る事ってできるんだろうか?
そもそも日本人の我々でさえちゃんもした意味を理解して言葉を使えないのに。
話を戻すと
メロンのような「香り」は正しくて、
ウンコの様な「香り」は正しくないわけだ。
だけどウンコをとても品があるものとして捉えてる人はもしかしたらここで「香り」というワードをチョイスする可能性もある。
気をつけろ、そいつはスカトロだ。
さて、この「香り」や「風味」という表現は非常に曖昧であり明確な定義付けがない。
というか料理ってそれぞれ食べ手の感じ方だから定義付ける事自体が野暮だと考える。
「香り」がややこしいなら「風味」で統一してもいいけどやっぱり少しややこしい「香り」という言葉の方が自分的にはしっくりくるんだよな。
と、とあるコメントから色々と考えるきっかけをくれたのでいまは感謝している。
つくづく「美味しい」を表現することって難しいなと思う次第である。