本日は中目黒の「宇田津 鮨」へ。
テーマは隠れ家という事で知らないとスルーしそうな外観だ。
よく見ると店名の記載がある。
「鮨 宇田津」じゃなく「宇田津 鮨」。
意味があるのかなと思ったら差別化だそうだ。
オープンは2019年2月。
壁はコンクリート、絵が飾られるモダン空間に樹齢150年の吉野檜のカウンター。
店内はとにかくスタイリッシュでとても鮨屋とは思えない。
音量小さめのしっとりとしたジャズが流れ薄暗い照明など雰囲気も抜群でデートには最高。
ちなみにトイレも隠し扉となっております。
鮨にアートを掛け合わせた中目黒ならではの個性的な店となっている。
ではランチのつまみ付き12,000円コースのスタート。
ビールは5種類から選べるけどあまりビールに思入れないのであえてアサヒで。
小肌のハーブ巻き
小肌に刻んだガリとハーブを巻いたもの。
酸強めの〆加減、シャキッとした歯応えにハーブの香りとわずかな苦味。
これら全体を海苔の香りが包み込む感じ。
蛸の柔らか煮
ある程度の蛸の食感は残しつつ咀嚼による旨味を堪能。
平目の薄造り
ふわっとしてしっとりと。
牡蠣
牡蠣を酒蒸しで低温で加熱。
中にもろみを入れ、昆布を挟んで焼き上げている。
昆布の香りよく、もろみは味が強いので酒と相性良。
野菜巻き
アボカド、納豆、沢庵、塩昆布、ナスタチウム、レンコンチップスを入れて巻いており、最後に味が変化する様に胡麻油で炒めた下仁田ネギを2年熟成のオーガニックの味噌と混ぜたものを入れている。
納豆は洗うことで粘りをなくし、アボカドのマイルドさ、サクッとしたレンコンチップス、沢庵など様々な表情を見せる。
海苔は浅草海苔し使用。口溶け感と香りが凄くいい。やっぱり納豆と海苔の相性がいい。
どこか巻物に納豆を求めていた自分の願望を叶えてくれたことに感謝。
宇田津久大将
神田、銀座、西麻布の鮨屋で修業し2019年に独立しオープン。
物腰柔らかく受け答えハキハキとして非常に好感持てる方だ。
鰤
漬けにし、中にエシャレットを挟むことでシャキッとした食感と香りを足す。
シャリはもっちりとして粘り気のあるもの。
2種類の米酢と赤酢のブレンド。
シラカワの蒸し寿司
蒸したシラカワでてまり鮨を作り、蒸した雲丹をのせ、鰹出汁餡と黄身醤油で仕上げたもの。シラカワは生もいいけど蒸しても旨味が引き立つ。
冬場なのでコースに温かい料理がでると和みます。
縦包丁でほどけ具合、
ある程度ねっとりとし、ある程度墨烏賊特有のスカッと。甘みもあります。
赤身
二週間熟成。
鮪だけシャリを変え、赤酢の量を増やしガッツリとしたものに。
温度は高めにし、少し硬めに炊かれている。
中トロ
血合いぎし。香りと赤酢の相性良。
雲丹とシャリの間に素揚げした青海苔を入れ、サクッとした食感と香りを。
鯖
漬けにした鯖。中に芽ネギを。
シャリとの馴染みが一番いいかも。
車海老
真空にしてから茹でている為、旨味をギュッと閉じ込める。
食感もフレッシュで甘みも強くシャリ馴染みもいいです。
あん肝
甘く煮付けたあん肝とシャリの酸の対比。
塩かタレか選択。
柔らかさも抜群。多分対馬?
塩によって脂の甘さを引き立てる。
味噌汁
長芋、生の海苔が入っており軽く混ぜていただく。トロンとしてほっこりと。
玉子焼き
和紅茶
いただいたお酒
お会計約16,000円。
どのネタも一捻りあり創作要素強めだが違和感なくコースとして成立している。
自由で大胆な発想はまさに江戸前の先をいく。
ごちそうさまでした!